2025年8月1日、大分県にある原尻の滝を訪問した。
大分県豊後大野市にある原尻の滝は道の駅にもなっており、多くの人が訪れる。この滝は極めて珍しい滝で山の中にあるわけではなく、平地に存在する。田園地帯を進んでいると突然出現するイメージだ。滝は幅広で広大な滝壺を有し、だからこそ滝前は開けている。開けているからどうなんだと思う方はいらっしゃるだろうが、だからこそ良いことがある。他の滝では真似することができない、天の川が滝といっしょに見られるのである。
これまではあまり考えたことはなかったが、今は夜も撮影できる機材を有している。是非とも一度は撮影してみたい。レンズだけは昔のものを無理やり使うことになるので若干心配だが、夜の東椎屋の滝は以前に撮影できた。原尻の滝と天の川も撮影できるに違いない。
黄牛の滝を訪問した後に入浴、食事をして18時頃に滝に到着。暗くなる一歩手前だったが無事にロケハンを行うことができた。車中に戻り、いったん休憩。23時30分頃まで待って、再び滝に向かう。
月が出ていない時間を狙ったので真っ暗である。

ライトを頼りに慎重に階段を降り、転がっている岩の上を歩き、滝前に立つことができた。ライトを消すと、滝はまったく見えない。しかし、上を見上げれば満天の星空が広がっていた。しばらくして目が暗闇に慣れてくると、空に白い帯状のものが見えるようになった。天の川だ。色はよく見えないが、写真でなら確認できるはずである。
さっそく機材を設置して撮影開始。


やはり暗いところでの撮影は難しいが、写真を見ると天の川が赤い光を発して写っていた。上手に撮影できたとは言えないが、初めてならこんなものだろう。十分満足の出来だ。
しかし、やはり暗闇での撮影は難しい。暗くて構図も決め難く、不自然に傾いて写った写真を量産してしまった。カメラにせっかく水平を出す機能が備わっているのだから、もっと良く見るべきだった。今後の課題としよう。
頭上に見えている天の川はこの地から2万6千光年も離れているらしい。つまり、2万6千年前に出発した光が私達の目に届いているわけである。また、手元の書籍には、原尻の滝の岩盤は、阿蘇火山のデイサイト溶結凝灰岩で、第四紀更新世のものだと記載してある。第四紀更新世は約258万年前から1万1700年前までを指す。年月の幅は広いが、この中に天の川の光が出発した時期は含まれている。原尻の滝が誕生した頃に遥か遠くの星から出発した光が、2万6千年という途方もない年月を経て、その時とは姿を変えた滝と、今こうして出会っているのかもしれないと思うと、何ともロマンチックな気持ちになった。